浅草にある鷲神社で行われる酉の市。
11月の「酉の日」の午前0時に打ち鳴らされる「一番太鼓」を合図に始まり、24時間祭りが行われる。酉の日とは、干支(漢字文化圏において、年・月・日・時間・方位などの順序を表すのに動物の名前を用いるもの)の酉が割り振られた日のこと。11月の酉の日が2回ある年は二の酉、3回ある年は三の酉と言われ、年ごとに日付や回数が変わりそれぞれ祭りが行われる。 各地で催されているが、ここ鷲神社の酉の市は古くから続く最も有名なものとして知られている。 境内には酉の市の名物で、福をかき集めるという意味が込められた「縁起熊手」を売る屋台が100店ほど連なり、神社周辺には800店ほどの食べ物などの屋台も並ぶ。熊手は開運や商売繁盛を祈願するためのもので、ついている飾り物の種類や数、デザインや大きさも様々なものがある。 年末を前に多くの人で賑わう、活気溢れる秋の風物詩だ。
どちらも熊手の形のお守りで、福をかき集めるという意味が込められた酉の市の名物だ。かっこめは神社で授与され、縁起熊手は屋台で買うことができる。縁起熊手はデザインや大きさも様々で、皆各々の予算と願い事に応じて選ぶもの。一年ごとに買い換えるのがルールで、商売の安定を願って毎年同じ大きさのものを買う人もいるが、業績向上を目指して毎年大きくしていく人がほとんどだ。じっくりと一番気に入る熊手を探してみよう。
熊手の屋台ではあちこちでリズミカルな手拍子の音が聞こえてくる。これは「手締め」と呼ばれるもの。3・3・3・1拍子のリズムの拍手を皆で揃え、商売繁盛の祈願をするのだ。大きな熊手を買うと、お店の人と一緒にやることができる。スタートの合図は「よお〜!」。声が聞こえたら一緒にやってみよう!
酉の市では「八頭」という大きな芋が売られている。古くから人の頭に立つように出世できるといわれ、さらに一つの芋から沢山の芽が出ることから子宝に恵まれるとも言われている。
もう一つ、山椒の粉を加えた餅菓子「切山椒」も名物だ。 山椒は日本最古の香辛料で、葉、花、実、幹、樹皮に至るまで、捨てるところなく全てを利用することが出来る(有益である)という意味を持つ。ぜひ食べてみよう。
祭りの最中「鷲舞ひ」という舞を見ることができる。舞い手が眼光鋭い鷲の面を被り、右手に三種の神器(日本の神話に登場する3つの宝物)を形どった鈴、左手におかめ(古くから存在する女性の仮面)の付いた熊手を持って勇壮に舞い、参拝者の邪気を払う。
瑞鷲渡殿及び境内で見ることができる。時間は各日以下の通り。
1回目 午前0時過ぎ(一番太鼓の後)
2回目 午後6時頃
3回目 午後8時頃
(時間は目安なので余裕を持って行こう)
時間によって警察の規制が行われるため、道順通りには行けないことがある。
混雑時には参拝に数時間かかることもある。
境内は混雑が激しいので子ども連れの方は迷子などに注意して。
会場へのアクセス
鷲神社
住所:台東区千束3-18-7
[最寄り駅]
東京メトロ日比谷線入谷駅
入谷駅3番出口を出て直進、一つ目の信号を右に曲がって直進、つきあたりの信号を渡ると神社正面
都バス 都08・草43・草63
千束停留所
バス停から来た方面に直進、右手に神社正面
(最寄りの駅やバス停から人の流れが出来ている)