万燈祭は、230年以上続く愛知県刈谷市銀座にある秋葉社の祭礼だ。火難防除と、町内安全を祈願する祭りだが、雨乞いの祭りとしても古くから言い伝えられている。万燈とは、武者をかたどった竹と和紙で作られた張子人形で、大きなものは高さ約5m、重さ約60kgにもなり、これを若衆が一人で担ぎ、笛や太鼓のお囃子に合わせて勇壮に舞い踊る。祭りは二日間にわたって開催され、初日を新楽(しんがく)、二日目を本楽(ほんがく)と呼び、新楽では市内を練り歩き、本楽では秋葉社境内で舞が奉納される。
日が沈み、色鮮やかで巨大な万燈に火が灯り、真夏の宵闇に浮かび上がる万燈が舞い踊る様は実に勇壮で観る人の心を魅了する。
大万燈は毎年、歌舞伎絵や合戦の一場面を立体的に表現した新作が製作される。 製作するのは職人でなく、各町内の人々。思いを込めて、何ヶ月も前から取りかかる。どれも力作揃いだ。遠くから見ても近くから見ても、迫力と緻密さが感じられる。
初日の新楽で揃い舞い踊る「一斉舞」が終わった後は「ふれあいタイム」となり、見物人も大万燈を担ぐ事ができる。この時間以外は万燈には触れられないので、この午後8時頃からの「一斉舞」を見てから、町の人の思いのこもった大万燈にぜひ触れてみよう。
ふれあいタイム以外での万燈への接触は不可。
刈谷市へのアクセス
[最寄り駅]
名鉄三河線刈谷市駅
会場(明確にあれば)
住所:刈谷市銀座2−101
刈谷市中心部、秋葉社周辺
JR・名鉄「刈谷駅」より徒歩約15分