1年のなかで最も日照時間が短くなる冬至の日。日本では、「夜が一番長い日」ということから、死に最も近づく「生命が終わる時期」だと考えられてきた。そのため、古来から冬至の日には、無病息災を祈願して厄払いを行ったり、健康的で栄養のある食事をしたりする風習がある。高幡不動尊金剛寺で行われる「星まつり」もまた、星に願うことで来年の無病息災や厄徐開運を祈願する仏教の祭儀だ。「星」といっても夜空に浮かぶ星ではなく、一人ひとりの生まれた年によって定められる「運命の星」のこと。儀式には「星曼荼羅」とよばれる鮮やかな絵図が用いられ、焚いた火にお供え物を投じる「護摩供」も行われる。護摩供で燃やしたお供え物は、炎や煙とともに天へと届くとされ、来年の「当り星(自分の運命の星)」を供養して参拝客たちの幸福を祈る。長時間の読経が終わると、参拝客には「冬至おうどん」がふるまわれ、冷えた体を温めてくれる。
不動明王とは、「お不動さん」の愛称で親しまれる、仏様である。右手に持っている剣は人々の煩悩を断ち、左手に持っている縄は煩悩から抜け出せない人々を救い出すためとされている。高幡不動尊金剛寺には、総重量1100キロを超える巨像の不動明王像が安置されており、星まつりはこの仏像の御前で行われる。
堂内での帽子の着用は禁止、撮影禁止
日野市へのアクセス
[最寄り駅]
京王線・多摩モノレール:「高幡不動」駅
会場
住所:東京都日野市高幡733
「高幡不動」駅から徒歩3~5分