能代七夕「天空の不夜城」は2013年に始まった祭り。ただ、能代地方には古くから伝統的な夏の七夕行事があった。巨大な鯱(しゃち)を冠した城郭型の灯籠を曳き回し、街中を練り歩いたといわれる。文献によると、100年以上前の天保(てんぽう)時代に、名古屋城を模した城郭灯籠が作られ、これが市民に好評で、17.6mもある灯籠を夜明けまで曳き回したとされる。
時代の変化とともに市内に電線が張られるようなり、灯籠の高さは制限され、近年は7~8mの高さのものが運行されていたが、最近は電線の地中化が進み大型灯籠が運行できるようになってきた。古い写真や文献を参考に、2013年に17.6mの大型灯籠を忠実に再現し、「嘉六(かろく)」と名付けて一世紀の時を超えて復活。2014年には24.1mの日本一の高さを誇る大型灯籠「愛(ちか)季(すえ)」が完成。祭り当日は大小含めてこれらの灯籠が街を練り歩き、能代の夏の賑わいを演出している。
この祭りの最大の見どころである、高さ24.1mと17.6mを誇る、豪華絢爛に光り輝く2基の巨大城郭灯籠。他にも数基の灯籠とともに、市民が太鼓や笛の祭囃子(まつりばやし)を奏でながら街を練り歩く。日本らしい技巧が凝縮された灯籠を見て、市民と触れ合い、伝統的でユニークな日本の夏祭りを体感してほしい。
灯籠の引き手として参加する場合は事前申し込みが必要。当日の参加は不可。
運行の妨げにならないよう見学は歩道からすること。運行途中にある「ふれあいタイム」では、近くで写真撮影が可能。
能代市へのアクセス
[最寄り駅]
JR五能線 能代駅
会場(明確にあれば)
能代市役所~通町(国道101号線)ルート
※能代駅から徒歩15分程度
※当日は交通規制のため、路線バスは利用不可