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【ユネスコ無形文化遺産】
毎年5月3～4日に愛知県半田市で行われる亀崎潮干祭は、山車（やまくるま）を海浜に曳き下ろす勇壮華麗な祭り。
その昔、神前(かみさき)神社の祭神である神武天皇が攻め入った際、海からこの亀崎の浜に上陸したとの伝説にちなみ、5輌の山車を亀崎の浜へ曳(ひ)き下ろしたことからその名がつけられた。豪華な刺繍幕や精緻(せいち)な彫刻で装飾された山車が浜へと向かう板をいっきに駆け下り、波打ち際で車輪を波に洗われながら進み、整列する。潮の干いた浜に並ぶ5輌の山車は勇壮・華麗で、まるで浜に華が咲いたよう。
この亀崎潮干祭の山車行事は、2016年にユネスコ無形文化遺産に登録された。
5輌の山車を順に、潮干の浜へ曳き下ろす「海浜曳き下ろし」。浜へと向かう坂を一気に駆け下り、波打ち際まで到達する。水しぶきを上げながら海に突進する若者、膝まで水につかり山車をひく。不安定な砂浜で棒役は必死に楫を切る。やがて、5輌の山車は流しを海風にはためかせながら、縦列に整列する。
曳き下ろし前に行われる「棒締め」。山車の楫を取るための棒と上部を支える台輪とをしっかり固定するために、七五三縄(しめなわ)をしっかり締め直す。若者たちの威勢の良い棒締め音頭に合わせて4方向から縄を引く。
山車の方向転換時の「若手網の早掛け」は、海の男の伝統の綱さばき。
若手網と呼ばれる縄を進行方向と反対の梶棒に寄せる形で縛りつけ、テコの原理でスムーズに山車を方向転換する。クランク状になった大川の曲げ場ではこの若手綱の掛け換えを連続して行う棒頭（若手取）の“早掛け”の妙技を見ることができる。
2日間の潮干祭の最後を飾るのは神前神社境内での豪快な山車の曳き廻し。
周りの人垣に触れんばかりの迫力で曳き廻された山車は神社に向って順次整列してゆく。最後に登場する大綱には他の4組の若者も大勢群がり、祭りの終焉を惜しむかのように幾周も曳き回しが続けられる。
自動車、自転車は必ず所定の駐車場・駐輪場を利用する。
路上駐車は山車運行や観客移動の妨げとなり大変危険なので禁止。
山車はかけがえのない貴重な文化財なので、彫刻や幕などには絶対に手を触れないこと。
巡行中の山車の横を通過する場合はバッグやカメラ、傘、飲食物などの接触に十分留意する。
海浜曳き下ろしや神社前曳き廻しなど、紅白ロープで立ち入りを制限されている場所は危険なので絶対にロープの内側に入らないこと。
山車の急激な方向転換が行なわれる場所では、楫棒や大綱が想定外の動きをする場合があるので、必ず警備担当者の指示に従って、安全な場所で見学すること。
前日、朝の棒締め中は海浜への通り抜けができないため、海浜へ向かう際は迂回路を利用する。
国道247号線の横断は必ず信号交差点の横断歩道を渡ること。
半田市へのアクセス
[最寄り駅]
JR武豊線JR亀崎駅
会場
亀崎全地域
愛知県半田市亀崎町地内
海浜緑地公園
半田市神前町地内
神前神社
半田市亀崎町2丁目92
JR亀崎駅から神前神社まで徒歩約15分
知多バス亀崎線 名鉄知多半田駅から県社前停下車
