【ユネスコ無形文化遺産】博多祇園山笠は、博多総鎮守・櫛田(くしだ)神社の祇園大祭に際して、博多の人々が夏期の疫病封じを願って行う奉納神事だ。770年余りの歴史と伝統を有し、国指定の重要無形民俗文化財であり、2016年にはユネスコ無形文化遺産に登録された。
毎年7月1日から15日まで開催され、福岡市の博多地区を中心に高さ10数mの絢爛豪華な14本の「飾り山笠」が建ち、人々の目を楽しませる。10日からは、7つの「舁(か)き山笠」が動き始める「流舁き」。「舁く」は担ぐという意味で、見るための飾り山笠とは別に、男の祭りらしく勇ましくも統制のとれた「舁き山笠」が披露される。山笠に飾られる人形は、博多人形師が腕によりをかけて制作したもので、毎年新しく作り替えられ、題材も時代を反映する。その後、11日の「朝山」・「他流舁き」、12日の「追い山ならし」、13日の「集団山見せ」、そしてクライマックスの15日早朝の「追い山」になだれ込む。
参加者は、締め込み(褌(ふんどし))、水法被姿の舁き手が約8000人。15日間の人出は300万人に達する。
博多地区の祭りである山笠が、那珂川を越え、天神地区に渡る唯一の日が13日の「集団山見せ」。その名の通り、7つの流(ながれ)(博多の町の区画で分けられた組織)すべての舁き山笠が一堂に会し、博多地区の呉服町交差点から、明治通りを駆け抜け、天神地区の福岡市役所前を目指す。台に上がるのは福岡の名士たち。午後3時半から始まる集団山見せには多くの見物人が集まる。明治通りの沿道は埋め尽くされてしまうので、早めに場所を確保しておこう。
追い山笠は15日早朝4時59分にスタート、順に櫛田神社の境内に舁き山笠を舁き入れる。山笠は境内を出て約5kmのコースに飛び出す。
この舁き出しから境内を出るまでを“櫛田入り”と呼び約112mの所要時間の計測があり、各流(ながれ)とも精鋭で臨み一気に駆け抜ける。
周りには桟敷席(有料)が設けられていて、所要時間の発表に速ければ沸き、遅ければため息が漏れる。絶対に見逃せない祭りのクライマックスだ。
飾り山笠は、7月1日から15日の午前0時まで福岡市内14ヶ所で公開される。
それぞれ 博多人形師による絢爛豪華な人形が飾られ、「表(櫛田神社に向いた面)」には武者物、「見送り(裏側)」には童話やテレビアニメが題材になることが多い。
毎年作り替えられるため、費用の負担も大きいが、それでも「山笠のためなら」という博多人の心意気が感じられる。
博多祇園山笠振興会
http://www.hakatayamakasa.com
福岡市公式シティガイドよかなび
https://yokanavi.com/
必要以上の飲酒は控える
舁き手は男性のみ
櫛田神社境内でのドローンの使用禁止
ドローンでの博多祇園山笠の撮影禁止
公道及び人混みの中でのドローンの使用は遠慮してほしい
路上喫煙禁止
期間中は交通規制が実施される
福岡市へのアクセス
[最寄り駅]
JR九州新幹線・福岡市地下鉄空港線博多駅
会場
福岡市営地下鉄 祗園駅・中洲川端駅周辺
櫛田神社
住所:博多区上川端町1-41
地下鉄「祇園駅」2番出口 徒歩5分