「あばれ祭」は石川県無形民俗文化財に登録される勇壮な祭り。能登地方に夏を告げる祭りだ。各町内から集まる約40基ものキリコ(神輿の行き先を照らす巨大な行燈(あんどん))と神輿2基が、2日間にわたって町内を巡行し、地域全体が盛り上がりをみせる。
約350年前、悪病が流行していたこの地で人々を救った神に感謝するため、地元民がキリコを担いで八坂神社へ詣でたのが起源といわれる。町内の平和・健康を祈願して行われている。祭りの見所は、初日の夜に約40基のキリコたちが役場前の大松明(たいまつ)の周りを乱舞する様。そして何といっても、2日目の夜にキリコに先導された2基の神輿が、地面に叩きつけられたり、川の中に投げ入れられたり、火の中に投げ込まれたりして人々が暴れ回る姿は圧巻。能登で最も勇壮な祭りといわれる所以だ。
初日の午後14時~18時の間に、各町内から続々とキリコが白山神社方面に集まってくる。そして、夜21時~24時に約40基ものキリコが役場前に集結し、大松明の周りで迫力の乱舞を披露する。炎とキリコに照らされた夏の夜空に人々の熱気、忘れられない光景になるはずだ。
2日目の夜に、あばれ祭最大の見所が訪れる。午後14時~18時の間に酒(さか)垂(たり)神社方面にキリコと2基の神輿が集結。その後、夜21時~翌日未明まで、2基の神輿は暴れ狂う人々の手によって地面に叩きつけられたり川の中に投げ入れられたり、火の中に投げ入れられたりを繰り返し、ボロボロになるまで壊される。この勇壮な様子こそあばれ祭の最大の見所であり、350年続く伝統と人々の迫力をぜひ体感してほしい。
能登町公式(日・中・英)
http://www.town.noto.ishikawa.jp/
能登町観光ポータル(日・英)
http://www.notocho.jp/
神輿は選ばれた人しか担ぐことはできない。キリコ、神輿ともに激しい動きをするため、近くで見学すると危険。また、見学する場所によっては水や火の粉が飛んでくることもあるので注意すること。キリコや神輿の運行の妨げにならないよう見学すること。
[最寄り駅]
のと鉄道七尾線 穴水(あなみず)駅
穴水駅からレンタカー、もしくは北鉄奥能登バスに乗車、「宇出津駅前」停留所で下車。徒歩すぐ。