「せっぺとべ」はこの地域に400年程前から伝わる田植えの祭り。青年たちが田んぼの中で泥だらけになって、芋焼酎を飲みながら「せっぺとべ」の歌を歌い、円陣を組んで踊るのが特徴だ。踊りには「田の土を耕す」ことと、「田の害虫を踏み潰す」意味があり、皆で大豊作を祈願する。
「せっぺとべ!」という不思議な言葉は、鹿児島の方言で「精一杯跳べ」という意味。
「せっぺとべ」の他にも、朝から子どもたちによる「鎌踊り」や「虚無僧(こむそう)踊り」「笹踊り」などいろいろな踊りが奉納され、その後、土地の神を象徴する「大王殿(でおどん)」と呼ばれる巨大な人形が練り歩くなど、活気溢れる中にも神秘的な雰囲気を持つ祭りだ。
白装束の若者たちが神田(しんでん)などで泥だらけになり飛び跳ねる「せっぺとべ」は、他の地域ではなかなか見られない行事だ。「せっぺとべ!」のかけ声や歌とともに踊り、旗などを掲げた10m程の竹を倒さないよう、田の端から端まで運んで行く。また、芋焼酎が振る舞われ、飲みながら祭りが行われるというのも、芋焼酎の有名な鹿児島ならではだろう。
神事が終わると、神社から「大王殿」と呼ばれる高さ3m程の巨大な人形を先頭に、神輿などが神田(しんでん)に向かう「御下(おくだ)り」も見られる。この巨大な「大王殿」が静かに祭りを見守っている。
飛び入りは不可
参加者は芋焼酎を飲む量に注意が必要
現在のところドローン等の撮影のみ禁止
日置市へのアクセス
[最寄り駅]
JR鹿児島本線伊集院駅
会場
鹿児島交通バス:伊集院〜加世田(かせだ)・伊作線
「日置」下車 徒歩5分
(バスの便数が少ないので気をつけてください)
住所:鹿児島県日置市日吉町日置377—1