「ゲーター祭」は本州から14kmの離島で行われる神事だ。1月1日の夜明け前、竹をもった大勢の人々が集まる中、白装束の男たちが「輪」と呼ばれる白い輪を運んでくる。アワが運ばれた途端、人々は竹をアワめがけていっせいに突き刺す。一説では、アワを高く突き上げるほど、大漁になるという言い伝えがあり、激しく竹を動かす姿は迫力がある。また別の説では、アワを偽の太陽に見立てて、アワを突き上げた後、真の太陽が昇る前に地上へ落とすことによって、邪悪を払い平穏な新年を迎えるという願いがこめられている。ミステリアスな祭りの雰囲気、竹のぶつかり合う音、男たちがアワを突き刺す気迫を楽しもう。
まだ薄暗い中、白装束の男たちがアワを運んでくる。アワは神聖で、直接触れることができるのは、白装束の男だけだ。竹を持つ男たちの中心にアワが運ばれると、いっせいに「アワ突き」が始まる。男たちのかけ声とともに高く突き上げられたアワは、空が明るくなり始めた頃、地上へと戻される。「偽物の太陽」であるアワに代わって、本物の太陽が顔を出すと、人々は新しい1年を迎えるのだ。
この祭りでは、アワの制作と並行して、「サバ」と呼ばれる12角柱に削り上げた木の棒も作られる。このサバには、1年にちなんで365本の切り込みが刻まれており、手にしたものに多くの幸せを呼びよせると言われている。アワ突きが終わると、サバが観客たちの中に投げ込まれ、サバの取り合いで会場がにぎわう。
宿泊施設が少ないため、早めの予約が必要
神社へのアクセス
最寄り駅 鳥羽駅、
路線名: 参宮線・鳥羽線・志摩線
JR・近鉄鳥羽駅から徒歩約7分の鳥羽マリンターミナルより
市営定期船乗船(神島行)約40分、神島港より徒歩約15分
※ゲーター祭りは未明に行われるため、見学するためには前日に島に到着する必要がある。
・八代神社の住所
三重県鳥羽市神島町1