雪深い新潟県の温泉街を抜けた場所「薬師堂」で行われる。前年に結婚した新郎新婦を祝うため、花婿を高さ5mの崖から放り投げる珍しい祭りだ。昔、村の娘を略奪された若者の腹いせが形を変え、この祭りの由来と言われているが、今では結婚した2人を祝う幸せな儀式となっている。むこ投げの後は、すみ塗りでのお祝いが続く。どんど焼き(正月飾りなどを集めて燃やし、1年の無病息災を祈願すること)を行い、燃え残ったすみを「おめでとう」の言葉と一緒にお互いの顔に塗るのだ。すみ塗りには誰でも参加可能なので、幸せを願いながら顔を真っ黒にしよう。
崖に放り投げると聞いただけでは、新郎の身が心配になってしまうが、心配ご無用。崖には傾斜があり、厚く積もった雪の上を転がり下りるので、崖下で待つ花嫁の元へ無事に戻ることができる。崖から転がる新郎を心配そうに見つめ、雪を払う新婦の姿は微笑ましく、観客も幸せを分けてもらえる。積雪量にもよるが、事前に相談をすれば、投げられるむこに選ばれることもある。
むこ投げの後は、どんど焼きの後のすみと雪を混ぜ合わせお互いの顔に塗りあう。「おめでとう」と声をかけながらすみを塗ることで、山奥の村に家族が増えたことへの感謝やお祝いの気持ちを共有するのだ。すみ塗りには誰でも参加することができるので、顔を真っ黒にして、1年の健康と幸せを祈ろう。
・ 撮影のためなどの場所取りは禁止
・ 参加する夫婦に取材をする場合は事前に観光協会まで連絡をする。
・ 洋服がすみで汚れない様、首元にタオルを巻き、汚れても良いビニール製の雨よけなどを着用しよう
・ 道は滑りやすいので、滑り止めのついた靴を履こう
会場へのアクセス
最寄り駅 まつだい駅
路線名: ほくほく線
最寄り駅からのお祭り会場への行き方を教えてください。
まつだい駅より「東頸バス」(路線バス)を利用し
終点の松之山温泉まで移動します。
バスは約32分、料金は520円です。
・温泉街の住所
新潟県十日町市松之山湯本