【ユネスコ無形文化遺産】五穀豊穣・諸業繁栄を感謝して行われる「唐津くんち」では、大きな「曳山」が街中を駆け抜ける。この祭りは、1819 年、神様にお供して町をめぐる目的でつくられた曳山「赤獅子」の奉納にはじまり、それから60 年ほどの間に曳山の数は15 台に増え、今も残る14 台が祭りを盛り上げている。曳山には様々な形と装飾がある。例えば、獅子、鯛、日本の有名な武士が身につけていた兜などで、これらが並ぶ光景は壮観だ。曳山は、紙と麻布と漆と金箔で町ごとに装飾を施してありとても美しい。これを曳くのが、町ごとのそろいの法被を着た数百人の「曳子」と呼ばれる男たちだ。
祭りは3日間行われ、曳山は毎日町を1周する。2日目には、砂地で曳山を操る「曳込」が、祭りの聖地である「お旅所」で行われ、最大の見せ場となる
3日間で唯一、夜に曳山を曳く「宵山」が始まると、祭りの熱気は一気に高まる。1日目の19時半から唐津神社近くの大手口を出発する。極彩色豊かな曳山は、提灯に照らされるとなお一層きらびやかに見える。曳山の幻想的な姿を見たいなら、この日の夜に祭りへ出かけよう。
2日目の12時から、祭りの最大の見せ場と言われる「曳き込み」が行われる。この日のルートだけは、曳山が浜辺近く西の浜「お旅所」に勢ぞろいする。砂地に足をとられながらも一致団結して曳山を操る曳子の姿が勇ましい。
最終日には、曳山を展示場へ格納する前に、最後の1周の「町廻り(翌日祭)」が行われる。このとき曳子は最後の力を振り絞り町を駆け抜け、祭りを見守る人々の応援にも熱が入る。太鼓や笛の音も高らかに、曳き子の掛け声が大きくなる。カーブをものともせず走る曳山は迫力満点だ。町をまわり、役目を終えた曳山は、来年のくんちまで惜しまれながら展示場で眠りにつく。
Picture provided by Karatsu Tourist Association
見物する時は、警察官やスタッフの指示に従い、安全に気をつける。
曲がり角は特に危険なので、大きく道をあけて見物する。
アクセス
最寄り駅 JR唐津駅
路線名: JR唐津線・JR筑肥線
最寄りバス停
臨時バス停(唐津市栄町 昭和自動車)
路線名:からつ号(福岡空港 博多駅 天神からの高速バス)
最寄りバス駅から徒歩約12分
開催場所
唐津市内
中心地点は唐津神社 唐津市南城内3-13