「三社祭」は、毎年5月に行われる東京都台東区にある浅草神社の例大祭。1312年が起源とされており、700年以上の歴史を持つ。期間中には、150万人の人出が見込まれる東京最大級のお祭り。「三社様」として親しまれている浅草神社だが、その三社とは、浅草発展の功労者である檜前(ひのくま)兄弟と土師氏の3人のこと。「三社祭」の由縁でもある。神輿を激しく揺さぶることで神威を高め、街中を担ぎまわることで神様の力が地上に伝搬すると信仰されている。
2日目の正午に行われる「町内神輿連合渡御(とぎょ)」では、周辺の町から100基あまりの神輿が集結。威勢の良い担ぎ手によって神輿が練り歩く様子は、江戸情緒を色濃く感じられ見応えも抜群。下町情緒あふれる浅草観光とお祭りを同時に楽しめるのもポイントだ。
初日に行われるのが、お囃子屋台・鳶頭木遣り(とびがしらきやり)・びんざさら舞・白鷺の舞などが列をなし町を歩く「大行列」。海外からの観光客には特に人気。
お囃子屋台の音色が聞こえると、浅草の町に祭りのムードが一気に高まる。特に見ものが、今では「三社祭」でしか見られない東京都の無形文化財である「びんざさら舞」。派手や衣装を着た演者が、薄い板を重ねた楽器「びんざさら」を鳴らしながら五穀豊穣(ごこくほうじょう)を祈願して踊る舞は必見だ。
「三社祭」の3日間ですべての神輿が集まるのが、「町内神輿連合渡御(とぎょ)」。浅草神社周辺の
44の町内から約100基の神輿が集結する。浅草神社でお祓いを受けた後、番長会へ向けて一基ずつ発進する。各町の自慢の神輿やさまざまな祭り衣装を身にまとった担ぎ手や見物客がひしめきあう。これだけの数の神輿を一度に目にする機会は珍しく、その光景は荘厳であり、江戸随一の活気を堪能できる。
浅草神社が保持する3基の神輿を見るなら最終日。一之宮・二之宮・三之宮と3基ある神輿を浅草神社境内から出される「宮出し」は、この祭り最大の見せ場。境内を埋めた男たちが担ぎ棒を激しく奪い合う。1基につき3000人もの担ぎ手が参集する迫力は、まさに江戸随一の「荒祭り」。
神輿はそのあと各町に出かけていくが、ひとつの町会が担げるのはわずか40分ほど。「1年で1番短い40分間」と全精力を注ぐ担ぎ手のエネルギーが爆発する。
神輿を担げるのは、町会に所属している方だけになります。
台東区へのアクセス
[最寄り駅]
銀座線、都営浅草線浅草駅
会場
浅草神社
住所:東京都台東区浅草2-3-1
浅草駅から徒歩7分