参拝は、形だけではなく心から。
「参拝の作法1」の次は「お手水(ちょうず)」だ。鳥居をくぐり参道を進むと、手水舎(ちょうずや)がある。ここで神様へのご挨拶前の禊(みそぎ)(自分の身を清めること)を行う気持ちで、手と口を清めよう。
<お手水の手順>
① まず、手水舎に軽く礼をする
② 右手で柄杓(ひしゃく)を持ち、水を汲み、左手を清める
③ 柄杓を左手に持ち替え、右手を清める
④ 再び柄杓を右手に持ち替え、左手で水を受け
⑤ 口をすすぐ。水は飲み込まずに吐き出す。吐き出すところが見えないように左手で口元をおおう
⑥ 左手を再度清める
⑦ 最後に柄杓を立てて残った水を流し、柄杓の柄を清める
※ 柄杓では何度も水をすくわないように、一度で終わらせられる量をすくおう。また、水が飛び散ったり、手水鉢に戻らないように、少し低い位置で一連の所作(しょさ)を行おう。
【記事制作にあたってお話を伺った方】
ウィルチコ・フローリアンさん(Wiltschko Florian)
1987年、オーストリア・リンツ生まれ。幼い頃から日本に興味を持ち、書物等で知識を深める。14歳の時に家族とともに観光で初来日した際に神社仏閣も訪れ、ますます関心を高めていく。2007年、名古屋市の上野天満宮に入り、住み込みで神職の道を学ぶ。その後母国に戻りウィーン大学日本学研究所を卒業後、再び来日し、國學院大學神道学専攻科に入学。専門課程を経て、2012年に渋谷区の金王八幡宮の神主(権禰宜)に任命され、4年にわたり務める。2016年5月からは三重県津市の野辺野神社にて神職に従事する。